アブサーバーの免震原理は日本の伝統技術
土壁に隠された【竹のしなり】、そして山門の【御影石の滑り】が、アブサーバー免震力の原点です。
土壁に隠された【しなり】の原点
山門の高台が免震の原理
マーブル免震の原理
土壁に隠された【しなり】の原点

よく古い家屋のまわりにみられる土壁。 たまにその崩れたところから、中の竹が見えることがあります。 その竹のしなりは、先人が生みだした免震の原点なのです。 従来の免震装置では、どうしても中のベアリングの動きが一定で、硬直的になってしまい、 原点である 「しなり」を実現することができません。 アブサーバーは、変位に合わせて変化する減衰力を実現しました。......もっと読む

山門の御影石の免震力

注意深く山門の構造を見てみると、その柱が御影石の上にのっていることに気付かれるでしょう。 実はこれが、アブサーバーのもう一つの原点、つまり摩擦と減衰力なのです。
地震の際、木材が御影石の上を スライドするとき、ほどよい減衰力が生まれる。 つまり「滑り」、まさにそこに着目したのです。 ......もっと読む

免震に必要な減衰性と復元性

相反する機能である、復元力と減衰力。 アブサーバーはマーブルベアリングの採用により、その両方の機能をマッチングさせることに成功しました。 通常のボール式や滑走プレート式では、復元力が強く働くために、加震終了後も、いつまででも揺れてしまいます。 これでは、減衰力が働かないために、振り子のようにいつまでも動き続けてしまいます。 しかし、マーブルベアリングは、減衰力を兼ね備えているため......もっと読む

免震に必要な減衰性と復元性

復元性とは元の位置に戻る能力

免震装置の機能として、地震後に速やかに元の位置に戻す能力が復元性です。
アブサーバーでは、マーブルベアリングによる位置エネルギーの変動を利用して、速やかに元の位置に戻すことを可能としています。

減衰性とは入力振動を吸収する能力

減衰性は地震終了時には振動を速やかに停止させる能力です。
この能力がない免震装置では、二次波による共振を起こす可能性が大きくなり大変危険です。 アブサーバーでは、マーブルと上下プレートの摩擦を利用して、減衰性を実現しています。 あらゆる方向からの地震入力波を、ベアリング効果で横運動に変え、マーブル型効果で徐々に摩擦抵抗を増し、 横運動を減衰していきます。

免震マーブルの構造

復元力と減衰力のマッチング

相反する機能である、復元力と減衰力。
アブサーバーはマーブルベアリングの採用により、その両方の機能をマッチングさせることに成功しました。
通常のボール式や滑走プレート式では、復元力が強く働くために、加震終了後も、いつまででも揺れてしまいます。
これでは、減衰力が働かないために、振り子のようにいつまでも動き続けてしまいます。
しかし、マーブルベアリングは、減衰力を兼ね備えているため、加震終了後、直ちに揺れを吸収します。
減衰力がないと、様々は振動波を持った地震波の場合、元に戻ろうとする復元力の方向と 地震波の方向がマッチした場合、 共振し増幅し、大きな揺れになってしまうことになります。

揺れを吸収する力を示す減衰力と、機器装置を元の状態に戻す復元力が免震装置を見る際の指標となります。

減衰力が大きいほど、震度の大きい地震に対応できることになり、 復元力が大きいほど、連続した揺れに強くなります。

地震発生時のアブサーバーの運動イメージ

免震装置の運動イメージ
①静止時 ②地震発生(床面移動) ③ ④「滑り」による面摩擦運動

①:静止状態にあるマーブル・ベアリング。地震波が到達するとともに、下部プレートが動きます。
②:マーブル・ベアリングは縦方向の動きで初期の衝撃を抑えます。
③:揺れが続くと、マーブル・ベアリングは横への滑り運動で衝撃を吸収するとともに、 縦に起き上がり、 楔(くさび)の役割を果たします。
  これにより復元力が形成されます。
④:揺れが大きくなればなるほど、マーブル・ベアリングの復元力は、対応する形で大きくなります。